クラスターデキストリン(CD)について
別の記事で「マルトデキストリン」について言及しましたが、もう一つ別な種類の「クラスターデキストリン」について簡単に解説します。
名称と特徴について
「クラスターデキストリン」という名称ですが「高度分岐環状デキストリン」という名称もついています。江崎グリコ(株)が開発したもので、従来のデキストリンに比べて、冷水に溶けやすく、硬くなりにくい(「老化」とも)という特徴があります。
- クラスターデキストリン(グリコ栄養食品株式会社・公式サイト)
- クラスターデキストリン®(高度分岐環状デキストリン)(日本サイクロデキストリン工業会・公式サイト)
- ブランチングエンザイムの実用化と高度分岐環状デキストリン(クラスターデキストリンTM)の開発(PDF・公益社団法人・日本生物工学会・公式サイト)
「高い血糖値を維持する」機能があることで知られていますが、サイトによってはマルトデキストリンにそのような機能があると解説しているところもあります。これは間違いであると考えてもよいでしょう。
- クラスターデキストリンは高血糖値を維持するため、持久力向上に役立つ。
- マルトデキストリンにはそのような機能はない。
血糖値を維持できることから、実験の結果で持久力の維持に役に立つとされています。スポーツにおけるパフォーマンスで持久力を必要とするものであるのなら、これを取り入れるのも悪くないかもしれません。
- クラスターデキストリンのマウス持久力におよぼす効果(PDF・CiNii・公式サイト)
- クラスターデキストリンのスポーツ生理学的効果(Peak Performance)
- 高度分岐環状デキストリンとは(血糖値に関する検証結果・グリコ公式サイト)
他に血糖値の上昇を緩やかにするデキストリンで、「難消化性デキストリン」というものがあり、市販の炭酸飲料にも含まれていますが、このデキストリンは飲みすぎるとお腹を壊してしまう(下痢)可能性が高いものです。
クラスターデキストリンには、今のところそういう副作用(?)については確認できていないので、飲みすぎて腹を壊すということはないでしょう。
現在販売されているクラスターデキストリンについて
クラスターデキストリンはそれほどたくさん販売されているわけではなく、確認したところ、グリコかバルクスポーツくらいしかありませんでした。マイナーな感じがしますが、評価も悪いわけではなく、スポーツをする人にはおススメと言えます。
ネット通販でしか買えない感じがするかもしれませんが、スポーツ店でも普通に販売されていて、バラ売りもしていました。

スポーツ店で販売されていた
グリコのクラスターデキストリン。
スクイズボトルに入れておけば、飲みやすくなると思います。飲みすぎて下痢をしたというレビューはありませんでした。